何故増えない自給飼料

 
どうして自給飼料の生産が増えないのでしょうか?
 
これは、耕作放棄が続く換金作物と同じ構図です。
 
手が足りない?良いものを作ることが出来ない?
 
・・・それは嘘です。
 
要するに買った方が安いからです。
 
安いというのは、いわゆる商品そのものの価格が安いからだけでなく、品質も良く、
 
ロスが少ないからなのです。
 
例えば、輸入のチモシー乾草プレミアム。あの品質を作るのは日本では無理です。
 
良いチモシーであれば食い込み(DMI)も上がり、収入およびロスも削減できます。
 
しかし、本当に自給飼料は輸入飼料に勝てないのだろうか?
 
完全な主観ではありますが、それはない!勝てる。と断言できます。
 
結局、何を求めるかであり、都府県秋播きであれば、デンプンや糖を求めるなら大麦を作付し、
 
溶解性のタンパク質を求めるのであれば、イタリアンライグラスなどを作付し、早刈すればよいのです。
 
すでにヨーロッパなどでは、牧草中の糖を上げ、ルーメン内でのアンモニアの利用効率を高める
 
育種に舵を切っています。ここでの課題は、デンプンと糖やペクチンなどのアンモニア利用効率への
 
影響はまだまだ考慮すべきところはありますが・・・
 
あとはアジアモンスーン気候の条件下で保存の方法を考えれば良い話なのです。